the second 〜永遠の恋人〜
そう思った瞬間、男は甲高い声を上げて商品棚に激しくぶつかった。

弓暢も必死だったのだ。

真剣にこのままでは慶子に殺されると思った。

埋めた筈の慶子は本当は生きていたのだ。

(畜生…未音に騙された!あいつら二人で共謀しやがって!)

実際に自分で慶子を埋めた事も忘れているし、トランクに苦労して詰めた事も脳裏から消えていた。


そして弓暢は極限まで追い詰められると凶暴になる人間だった。



とっさに商品棚に置いてある果物ナイフを掴む。

しかし慶子は薄ら笑いを浮かべて近づいてくる。
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