the second 〜永遠の恋人〜
ようやく目覚めた康太の耳に樹の甲高い声が突き刺さる。
『康太!紗英ちゃんが…紗英ちゃんが!』
何時も冷静な樹のただならぬ気配に康太の眠気は吹き飛んだ。
『どうした樹!落ち着け、紗英ちゃんがどうした?』
『警察病院…直ぐに来てくれ…紗英ちゃんが死んだ…』
『死んだ?』
馬鹿な事をと言いかけて康太は言葉を飲み込んだ。
樹はこんな馬鹿な事を言う人間ではない。
それにこの時間、樹の様子…まさか?
『分かった、未音を叩き起こして直ぐに行く。紗英ちゃんは…助かるかもしれないんだろ?だから祈るんだ!』
『もう駄目なんだよ!俺が部屋まで送っていれば…俺が、俺が!』
電話はそこで切れた。混乱する樹の背後は何やら騒がしかったので、警察病院に居るのは本当だろう。
だとすれば紗英はともかく樹の身は大丈夫だと康太は思った。
紗英が死んだ?
樹は自分が送っていれば…と電話口で泣いていた。
まさか?本当に?
『康太!紗英ちゃんが…紗英ちゃんが!』
何時も冷静な樹のただならぬ気配に康太の眠気は吹き飛んだ。
『どうした樹!落ち着け、紗英ちゃんがどうした?』
『警察病院…直ぐに来てくれ…紗英ちゃんが死んだ…』
『死んだ?』
馬鹿な事をと言いかけて康太は言葉を飲み込んだ。
樹はこんな馬鹿な事を言う人間ではない。
それにこの時間、樹の様子…まさか?
『分かった、未音を叩き起こして直ぐに行く。紗英ちゃんは…助かるかもしれないんだろ?だから祈るんだ!』
『もう駄目なんだよ!俺が部屋まで送っていれば…俺が、俺が!』
電話はそこで切れた。混乱する樹の背後は何やら騒がしかったので、警察病院に居るのは本当だろう。
だとすれば紗英はともかく樹の身は大丈夫だと康太は思った。
紗英が死んだ?
樹は自分が送っていれば…と電話口で泣いていた。
まさか?本当に?