the second 〜永遠の恋人〜
『確かここらへんに…あった』
康太にとって幸運だったのは玄関脇に倒れてある旅行用トランクが死角に入っていた事だ。
はみ出した右腕の上には大きなバスタオルが掛けられて見えない。
妙な臭いはしたが気が焦っていた康太は気付かなかった。
もし慶子の変わり果てた姿を見てしまったら康太とて冷静さを失わずにいられなかったであろう。
靴を脱ぎ室内に入る。足の裏が何だかザラザラしたが気にはならなかった。
3畳のキッチンを抜けて奥の部屋に入る。しかしベッドには誰も寝ている形跡は無かった。
物が散乱してあるキッチンと違い整理されているリビングの真ん中に小さな丸机がある。
康太はその上に一通の封筒を見つけた。
見覚えのある筆跡で『康太へ』と書かれてある。
『俺にか?』
ためらいながら封筒を手に取る。
何故自分への手紙が置いてあるのか、これから郵便に出すつもりだったのか、それにしては住所が書いてない。
封筒をしばらく見つめていた康太は、ゆっくりと中身を取り出した。
康太にとって幸運だったのは玄関脇に倒れてある旅行用トランクが死角に入っていた事だ。
はみ出した右腕の上には大きなバスタオルが掛けられて見えない。
妙な臭いはしたが気が焦っていた康太は気付かなかった。
もし慶子の変わり果てた姿を見てしまったら康太とて冷静さを失わずにいられなかったであろう。
靴を脱ぎ室内に入る。足の裏が何だかザラザラしたが気にはならなかった。
3畳のキッチンを抜けて奥の部屋に入る。しかしベッドには誰も寝ている形跡は無かった。
物が散乱してあるキッチンと違い整理されているリビングの真ん中に小さな丸机がある。
康太はその上に一通の封筒を見つけた。
見覚えのある筆跡で『康太へ』と書かれてある。
『俺にか?』
ためらいながら封筒を手に取る。
何故自分への手紙が置いてあるのか、これから郵便に出すつもりだったのか、それにしては住所が書いてない。
封筒をしばらく見つめていた康太は、ゆっくりと中身を取り出した。