the second 〜永遠の恋人〜
手紙を読み終えた康太は全身の震えが止まらなかった。

何とかして未音を助けないと…このままでは未音が…

手紙をポケットに突っ込み、よろめきながら靴をはく。とりあえず外に出なければ…そう思ってドアを開けると見知らぬ男が前に立っていた。

『だ、誰だ!』

ドアの前で何かしようとしていた男はいきなりドアが開いたので腰を抜かさんばかりに驚いた。

思わず尻餅をつきながら右手を内ポケットに入れる。その手を康太は躊躇せず蹴り上げた。

『うっ!』

うめき声を上げて手を押さえる。その手には黒い手帳のような物が握られていた。

『な、長野県警の鬼頭だ!怪しいものではない』
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