the second 〜永遠の恋人〜
未音の行動を具体的に批判している訳でもなく、ただ単に

『昨日は青いワンピースを着ていたな』

とか

『二日前の人類学の講義を休んだだろ』

といった風にどこかで未音の行動を見ているのか薄気味悪い。

あまり気にしないようにはしていたが、何時も誰かに見られているような、纏わり付く視線を感じて深夜に帰宅する時は恐怖で駆け足になったりした。

その手紙が一週間前から毎日届けられるようになったのだ。

今こうして紗英達と食事をしている時でも手紙の主は何処かで未音を見ているに違いない。

『未音の事、見てるだけならいいけど、そういう奴って絶対次の行動に出るぞ。お前、実家帰ってそこから大学に通えよ』

『康太に命令されたくないわよ。大丈夫だって、何かあったら携帯鳴らすから飛んできてよ』
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