恋文~隣のきみ~
「そのメガネ。お気に入りなの?」

いつもの場所で、ランチ。

桜が舞う。

まだ、時間はある。

「大切なヒトが選んでくれたんです。メガネを嫌がって親を困らせてた私に、似合うって、選んでくれたんです」

表情が変わった。

そのヒトを思い出してるのか?

そんな穏やかな笑顔、初めて見た。

「・・・・彼氏?」

「お兄ちゃん」

アレ?

随分、あっさり、ハッキリだな。

「そっか。でも、すっごい似合ってるよ。知的なカンジ」
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