恋文~隣のきみ~
「これ」

木根さんが、ポケットから出したのは、桜のネックレス。

「夏輝が、咲ちゃんに・・・って」

同じものじゃなくて、夏くんのだったんだ。

「こんなとこまで覚えてるなんて、夏輝のこと好きなんだと思ってた」

「・・・・夏くんは、大切なお兄ちゃん」

木根さんが、ネックレスを付けてくれた。

「一緒に、北海道付き合ってくれないかな?」

「?」

「夏輝にちゃんと報告したいんだ」

木根さんの指が、私の涙を掬う。

「見つけたって。お前の大切な妹は、これから俺が大切に守るって」
< 44 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop