ホントの初恋
そんな自分が嫌でみよと帰ろうとすると
「ゆか。」

誰に呼ばれたか分からず振り返ってみると晴希だった。

「なに?」

「応援ありがとう。」
そう言ってくれた晴希の目には涙がたまっていた。

「ううん。残念だったね…」

この言葉しか見つからなかった。
負けてほしいと思った自分がいたから。
私がそれだけ言うと晴希は野球部員のところへ走っていってしまった。

まだ片付けがあるらしい。


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