ホントの初恋
「…今日は来てくれてありがとう。」

「頑張ってたね。」

そうあたしが言った後、晴希は少し笑った気がした。

そして沈黙が流れた。

「………。」

「…あのさ今週の日曜日ヒマ?」

沈黙を破ったのは晴希だったね。


「えっ。ヒマだけど??」

「じゃあさ。遊びに行かない?」

「デート?行く。」

「分かった。後のことは学校で決めよ。じゃあね。」

「うん。バイバイ。」
あっという間だった。

多分あたしの顔は赤いだろう。

そしてこれが晴希とする最初で最後の電話だったなんて思いもしなかったよ。

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