*桜色の想い出*
三章*
三章*/


「え、うん・・・斉藤だけど?」
「何で分かったの・・・?」


知り合いだったのかな・・・?

二人の間に沈黙が流れる。

先に口を開いたのは怜桜だった──・・・。



「美和は今日が命日で、苗字は斉藤───・・・」




───・・・えッ!?


先輩の妹さんって美和さんの事だったの!?

怜桜───・・・。


何と無く気まずい空気が流れる。



でもあたしは勢い欲、立ち上がり
自分の携帯をいじりだす。


「咲綺・・・?」
「何してんだよ?」


怜桜は何かを言っているが、
あたしは無視して携帯をいじる。


「え、メール打ってんの?」
「咲綺?聞けよっ?」



「先輩に、会って話したい──・・・」


あたしは真剣な眼差しで怜桜を見る。


「はぁ・・・ッ!?」
「何言ってんだよ!会って話すって何を!?」






「・・・美和さんの、事だよ」
< 32 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop