*桜色の想い出*
「どーして元橋君が知ってんの?」


怜桜は少し時間を空けて答える。


「俺もあの病院の患者だからです」

「・・・へぇ・・・」
「だから美和の事を───・・・」

「──・・・」


怜桜は先輩を真剣な目で見ている。


「え、じゃー何で日吉は元橋君と知り合いなの?」
「友達・・・?」


痛い所を突かれた。
でもあたしは嘘をつくのは止めた。



「あたしも病院の患者なんです」
「でも、怜桜の友達でもあります」


先輩は結構、動揺している様だ。



「・・・んで?用件は何?」


先輩は全てを悟ったかの様な口調で言う。



「美和さんの・・・事です」


あたしは先輩の前に出て言った。



「うん・・・」
「やっぱりそーだと思った」


先輩は切なそうな顔で微笑んだ。


「元橋君の名前を聞いた時から、
ちょっと思い出した事がある──・・・」







「「───・・・えッ!?」」
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