《短》狼の中の狼


「悠太の方が…ずっと…鈍感だよっ…。」

「うるせぇっ。」


あぁ、私、こんなにも悠太が大好き…。

耳元から聞こえる悠太の声は、いつもの意地悪を言うときの声よりも少し低くて、自分の心臓の音が煩かった。


「…ってことは、お前は俺の女?」


ゆっくり私を離すと、突然真顔になった悠太が尋ねてきた。


「え…う…うん…。」


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