あの夏の君へ





山ほど、数えきれないほど。

神様は知っていて、私たちには知らない未来。

足掻いても、もがいても、無駄なことなんて何もないんやで、と。


彼が言いました。



私は涙を流して頷いた。


出会いには別れがつきもの。

生きるには死が絶対条件。

始まりには終わりがあるように。

何が原因で別れるかなんて、誰にも分からない。

私が冷めて、別れるかもしれないし、荻が野球に専念出来なくて、私が重荷になって、別れるかもしれない。


誰にも分からない。

予測不可能。



それが未来。






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