あの夏の君へ





「きっしょ…大丈夫やし!!」

お陀仏様でしたとまで言われて、黙っていられなかった。

「は?何でそんな言えんねん」

「やって…ずっと一緒におるわけやし…泊まりに来るわけやし、荻ん家に行かへんかったら、荻たち心配するやろ!!」

自信満々に言った私の言葉に荻は爆笑しだした。

「わははっ。お前ばばぁになってもうち来る気やったん?……あつかまし〜」

「は!?」

「俺、風呂行ってくるわぁ」

そう言って、リビングを出ていく荻。

「ウザ。死ね」

恥ずかしいような苛立ち。

負けたような気がした私は広太が見ているお笑い番組を隣で見始めた。





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