あの夏の君へ





「久しぶり。何時にバイト終わるん?」

「えっと…今日は空いてるし、後一時間くらい……」

「じゃあ話あるし、前おるから終わったら来て」

そう言って、コンビニを出た私は駐車場の脇で待つことにした。

新井田…髪染めてた。

明らかに分かるくらいの色やった。

「学校辞めるつもりなんかなぁ……」

不安が頭を行き来する。

車止めに座りながら、暇を潰した。

時間だけが過ぎていった。



数分後、コンビニのドアが開いて、新井田が出てきた。

「ごめん、亜樹ちゃん」

そう言いながら、走ってきた。






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