あの夏の君へ





「待たせてごめんな。久しぶり!!」

変わらない笑顔やった。

「うん…」

彼は私の隣に腰を下ろした。

「どっから聞きたい?」

最初から分かってたんや。

私が何を聞きにここに来たのか。


「全部。はじめから」



一度大きく深呼吸をした彼はいつもより低い声で話し始めた。

「茜とはバイト先が同じやねん。茜が荻好きなんは知ってたし、応援もしてた。茜も同じで、俺の事応援してくれたわ」






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