あの夏の君へ




二通目のメールがついさっきだったから、すぐに返事を返した。

そしたら数十分後、電話が掛かってきた。

「もしもし?」

『亜樹ー!?』

荻の嬉しそうな声が私の心をくすぐった。

可愛いと心から思った。

『あんなー今、部活終わった』

「お疲れさま」

『今から会えへん?』

「今、家やねん」

『お前んち行く!!』

この日の荻はいつもと違った。

テンションが限りなく高かった。

良い事でもあったみたいに。

あなたが嬉しいと、私も嬉しいねん。

あなたが喜ぶと、私も喜びたくなるねん。


荻も同じように私が苦しむと、苦しくなりましたか?

私が泣くと、泣きそうになりましたか?

同じように、愛しいと、好きだと、思ってくれましたか?




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