あの夏の君へ





「お前一昨日誕生日やったやんけ」

「え?」

「自分の誕生日忘れてんのけ」

「あ〜れ?」

「あれやないし。自慢って何のことやねん」

「…さぁ…わすれた♪」

一昨日誕生日やったんやっけ。

そう言えば色々してもらった記憶あるわ。

荻、覚えてたんや。

「ふざけんな。教えろって」

「ワンワン!!」

「ごまかすなや。おいっ!!」

話をはぐらかして、照れ隠し。

心の中で“ありがとう”と伝えた。





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