あの夏の君へ





それでも、まだ好きやねん。

好きやねん。



荻…。



応えてくれるなんて思ってへんよ。

それでも、まだ好きやねんか。



「……亜樹…亜樹…」



夢を見た。





「好きやで」と苦しそうに荻が言う夢を。



君を思うほど、胸は張り裂けるように痛くなる。


涙が止まらへんから。






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