あの夏の君へ





『そやな。元気??』

「…うん!!」









沈黙が続くなか、彼が鼻で笑ったような声が聞こえた。

「何?」

『いや…。なんか昔と立場…逆転やなって思って』

切なそうに彼が言った。

そういえば……前までは私が荻を突き放してたんやっけ。

何もしてくれないし、干渉も束縛さえしない荻が嫌やってん。






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