あの夏の君へ





「え……?」

信じられない彼の言葉。

「何で…?」

『いや…そのな…会って話したいことがあんねん』

「…今で良いやん」

何の話?

堪らなく、聞きたい。

早く聞きたい。


どうしてか、嫌な予感がしいひんねん。


『今は…話したいけど…話せへん。これからバス乗って地元帰るし。すぐお前んち行くし、家の前おっといてよ』




荻の嬉しそうな声。

何を話してくれるん…?




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