あの夏の君へ








「長谷部くん…荻ぃ…!!荻がぁ……」


「うん」

「ちょぉー…待ってぇ…やぁ…。荻…荻が…死んでるって……」

これやから見たくなかった。


白くなった彼はどこからどうみても…死んでいた。


「…うぁぁぁぁぁ。待ってぇやぁー…あぁぁあ…!!もぉ…嫌やってぇ!!なぁあ!!!?荻ぃぃぃぃ!!!!」







怖くて触れない。



冷たいなんて、知りたくない。






私やって…出来るものなら死にたいわ。


死んでも良いから、荻のとなりに行きたいわ。




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