あの夏の君へ
「写真は皆のものやから。買ったらみんな見れるから」
「五百円するって担任言うとったやん」
「えっ!!高っ…」
「五百円もするならお前いらん言うやろ??ケチやし」
ケチは余計や。
って言いたい所やけど、実際ケチやし…。
言い返せへん。
「まあいらんけど」
「やろ。言うと思ったわ」
何でも見抜かれている。
腹が立つ。
「…」
「どしたん?」
「なんでもない!!」
「何怒ってんの?」
「怒ってないし」
調子が狂う。
フルーツオレを再び飲みだす荻を横目で睨んだ。
「何?」
「そんなフルーツオレばっか飲んでさ…いつかアレルギー出て一生飲めんくなれば良いよ!!ふんっ」
「ぶっ…!!ふんって子供か」