あの夏の君へ





荻はあの時、寂しかったん?

あの時、何を思ってたん?

何で口に出して、あの時言ってくれへんかったん?

私たちはいつだって、すれ違いの連続やった。


どうしてあの時、何も言わなかったんやろう。

どうしてあの時、何も言ってくれなかったんやろう。


すれ違いの連続をあんたは何と思っていたん?

どんな気持ちであの日々を過ごしていたん?

私をどんな風に見てたん?




荻…。



荻も私と同じように、自分の気持ちに気づかないフリ、見ないフリをしてたんですか?





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