雨のち晴れ。
貴方を信じてみたいって思ったの。
貴方なら、私を助けてくれるんじゃないかって。
私を、孤独から救って...?
「う...んっ」
信じたい。
助けてほしい。
ただただ、それだけだった。
「ええ子やな。
 ゆっくりしぃな」
足音が、ドアの前から離れていく。
涙を拭い、髪の毛と体を洗った。



「ありがとうございました」
玄関の前に立った私。
「もう少し、ゆっくりしてもよかったのに...」
何て言ってくれてるけど、
新婚さん達にしては迷惑かもしれない。
「また、来てね?」
亜花梨さんが、可愛い顔を傾げて問う。
「迷惑じゃなければ...」
小声で返事してみた。
聞こえたのか分からないけど。
そしたら、パァァァと表情が柔らかくなった。
「うんっ!!待ってるよ」
手を握ってきた。



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