猫かぶりな君。
考えれば考えるほど深刻になっていく−
「はぁ…」
ため息を溢した瞬間ドタドタと走る音が聞こえる。
「おーい、結城ー!」
誰だろ…
振り向くと後ろにはサッカー部の先輩が向かってきていた。
「先輩?どうしたんですか?」
「1年って明日家庭科でマフィン作るって聞いてさ〜」
…そういえばそんなこと言ってたような。
色々考えてて忘れてた…
「俺マフィン好きなんだよねー!だから−」
「作りますよ!」
楽しみにしてるよと言いながら自分の教室に戻っていく。
調理実習か…
サッカー部みんなに作ろうかな?
…隆也くんにも
別に隆也くんにだけって訳じゃないし…いいよね……?