猫かぶりな君。
「…チッ…めんどくせー」
…………
私はなにも出来ないままただただ立ち尽くしていた。
「よく知らねぇやつが作ったやつなんて−」
ガラッ
私は耐えられず勢いよくドアを上げた。
刹那。振り向いた隆也くんは驚いた顔をするがすぐに笑顔になる。
その笑顔は私がしってる優しい隆也くんの顔だった。
「…あれ、真央ちゃん。こんな時間にどうしたの?忘れ物?」
何事も無かったかのように話しかけてくる隆也くん。
私は質問に答えないで話し始めた。
「…そんな言い方しなくてもいいじゃん…!!上げた子達が可哀想だよ!」
私の言葉で無表情になり私の前に立った。
「…見てたんだ?」
「…」
黙っていると肯定と受け取ったらしく私とは反対側のまどの前にたった。
私は睨み付けることしか出来なかった。