猫かぶりな君。


隆也くんを見ると思い出すのは昨日の袋に入れられたマフィンのこと。



あのマフィンが気になってしょうがない。




「…マフィン。」


「…」



気付いたときには口を開いていた。



「…昨日のマフィン。どうしたの?」



聞いた瞬間後悔した。

…答えなんて最初からわかってたじゃん。
わかってたはずなのにちょっとでも期待して。


きっと隆也くんに食べられないまま捨てられ−



「…食べたよ。」


「…え」



その言葉に耳を疑った。



今食べたって言った…?

それとも聞き間違い?
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