猫かぶりな君。


志賀くんと話すようになって2週間がたつ。
あれから部活以外でも少しだけど話すようになった。


話しててもすぐに人が集まってきちゃってあんまり話せないけど。

それでも嬉しかった。
私にとっては幸せだった。


「ちょっと真央!いつの間にあんなに仲良くなってんのさー」


「…別に仲良いって訳じゃないよー。まぁ部活が一緒だからすこし話す程度だって!」



なんて。
いつも志賀くんと少しでも話せるのが嬉しいのに周りには興味無さげにしている。


雛は志賀くんのこと本気で好きみたいだし…
私だって皆より志賀くんのこと好きだよ。


…別に諦めてる訳じゃないけど心友と同じ人が好きって辛いよ。



私が先に志賀くんのことが好きって雛に言ってたらこんな思いしなかったのかな…?




「…ゃん、……真央ちゃん?暗い顔してるけどなんかあった?」


いつの間にかボーッとしてた私の顔を覗き込む人影が見えた。


ハッとしてしっかり見てみると…


「…し、志賀くん!?」

いつも以上にドキドキする心臓。
今絶対顔真っ赤だ…
恥ずかしい…


「体調悪いなら保健室いく?付いてくから」

心配そうにしている志賀くんとは反対に怒ってるような泣きそうな顔の雛がいた。


……!!
…私だ。

私が雛を悲しませてるんだ。雛だって志賀くんが好きなのに…。




「や!大丈夫だよ!元気だから…気使ってくれてありがとね!」


「……いいな…」

…雛−
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