【短編】空を見上げると…
epilogue
陽菜がいなくなってから2年が経つ。
始めは学校に行っても夏奈子の隣に陽菜がいないのが信じられなくて。
携帯の着信もメールも来ないのがウソみたいで。
悪い夢を見てるみたいだった。
でも、そんな陽菜のいない生活も当たり前になってしまうのが人間って儚い者だなと思う。
ただ……陽菜が隣にいたときは何にも思わなかったのに、いなくなってから気づいたこと。
オレの中に確かに陽菜はいた。
陽菜の存在がこんなに大きくなっていたんだ。