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「はい、雑誌カメラマンの方なんですけど、美容院に飾るようのポスターモデルを探してらしたんです。金髪が綺麗な外人さんがいいって。それでシュラさんを見つけて、是非ってしつこかったみたいです。」
彼女は子供っぽい笑顔で説明を続けた。
「そしたらそこ以外の会社にもポスターが噂になって、モデル雑誌からも依頼が殺到してるんです。もちろん本人はまったく興味ないらしいんですが」
「なるほど・・」
そのかわいらしい女性スタッフは携帯電話を開いて、少し疲れたように言った。
「お断りしてるんですけど、ホントしつこくて・・。」
「そうなんですか。」
「めったにいない人材だって向こうの言い分もわかるんですけど」
確かにシュラのような変わった容姿のモデルは見たことがない。
どうやらその依頼を色々断り続けているのは彼女のようだった。
「何せ社長によるとシュラさんそういう顔を売るような仕事は大嫌いだそうで」
「(自分の容姿にコンプレックス持ってるもん、そりゃあ・・・)」
「まぁ、出生をトップシークレットにしてるからっていうのが理由でもあるんですが」
彼女は口元に指を添えて言った。
「だからそういう仕事についてとかシュラさんの容姿については事務所では禁句なんです。・・・まぁ空気読めない人もここにはいるんですけどねぇ。」
相変わらずシュラのポスターの試作品を奪い合う女性スタッフのほうを向いて言った。
アリスも思わず苦笑いを漏らした。
「それよりアリスさん、携帯に赤外線機能ついてます?」
「え、はい。」
「よかったら一応アドレス登録お願いできますか。」
「ええ、もちろん」