IF
第五章 「Non stop Rain」
理由
はじめはそんなにやる気があったわけじゃないんだ。
昔から勉強ということには縁がないと思っていたし、学校なんてものに行った覚えがあまりない。
もちろん日本では義務教育として、小学校と中学校は誰でも行かないといけないらしいが。
俺は今回仕事として日本に来てから国籍を日本に移したから、日本人の名前を名乗っていたが厳密にはイギリス人だった。
イギリスでは義務教育なんて堅いものはない。
もちろん自分の子供に教育を受けさせるのは当たり前だろうが、俺に言わせれば、孤児院の責任者に俺に教育を受けさせる義務があったとは思えない。
それでも孤児院にいた子供たちは、楽しそうにリュックを背負って学校に通っていた。
だけど俺は小学校も中学校も大嫌いだった。
そもそも、俺には同い年の子供が一箇所の建物の中で勉強をすることに意味なんて感じなかったし、いったいどれほどの価値がある場所なんだとか、何もかもがわからなかった。
とは言うけど、はっきり言って集団の中が嫌いなだけだった。
人にじろじろ見られ、集団行動を強いられ、協調性を求められ、勉強を強制される、俺には何もかもが不愉快なことばかりだったんだ。
そんなざわざわした中での自分の姿は、思い出すほど記憶がない。
はっきり言って俺は浮いていたと思う。
気がつけば学校を抜け出して、ふらふらしていたっけ。
「ほう。」
社長室でいつかのように、シュラはソファに座り、独り言のように話していた。
社長はただ時々相槌を打つだけ。だがいつも聞いていないようで話の内容は理解しているらしい。
昔から勉強ということには縁がないと思っていたし、学校なんてものに行った覚えがあまりない。
もちろん日本では義務教育として、小学校と中学校は誰でも行かないといけないらしいが。
俺は今回仕事として日本に来てから国籍を日本に移したから、日本人の名前を名乗っていたが厳密にはイギリス人だった。
イギリスでは義務教育なんて堅いものはない。
もちろん自分の子供に教育を受けさせるのは当たり前だろうが、俺に言わせれば、孤児院の責任者に俺に教育を受けさせる義務があったとは思えない。
それでも孤児院にいた子供たちは、楽しそうにリュックを背負って学校に通っていた。
だけど俺は小学校も中学校も大嫌いだった。
そもそも、俺には同い年の子供が一箇所の建物の中で勉強をすることに意味なんて感じなかったし、いったいどれほどの価値がある場所なんだとか、何もかもがわからなかった。
とは言うけど、はっきり言って集団の中が嫌いなだけだった。
人にじろじろ見られ、集団行動を強いられ、協調性を求められ、勉強を強制される、俺には何もかもが不愉快なことばかりだったんだ。
そんなざわざわした中での自分の姿は、思い出すほど記憶がない。
はっきり言って俺は浮いていたと思う。
気がつけば学校を抜け出して、ふらふらしていたっけ。
「ほう。」
社長室でいつかのように、シュラはソファに座り、独り言のように話していた。
社長はただ時々相槌を打つだけ。だがいつも聞いていないようで話の内容は理解しているらしい。