紅梅サドン
「“人間”って生き物は嫌いなんだよ。

人と付き合うのって面倒くさいしーー。

パソコンやお金や地位なんかは裏切らないしね。

後はルノー兄ちゃんとシスターと、

ーー雪ちゃんだけいれば、良い。」


次郎は僕とは目を合わせずに、ただ何も見えない暗い窓の外を見ていた。



僕は恭子さんの言葉を思い出していた。



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