紅梅サドン
「教えて欲しい?

じゃ、教える代わりに条件聞いてくれる?。」

ルノーは悪戯した後の子供みたいに照れた顔でニヤニヤとしていた。

「何だよ、ウザイな。可能な事なら飲んでやるよ、その条件。」

雪子を見ると明らかに僕より驚いていた。

まつげの動きが尋常で無い程に上下に動いている。

マスリカを信じきっていた自分と、目の前にいるルノーが全く同じお告げをされたという事が、よほど驚きなんだろうか。


「条件ってなんだよ、早く言えよ。」



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