紅梅サドン

「今日はさあ、パーティーしようよ。秋ジイと雪子と俺のさあ、『仲良くやろうね』会。

もしかして秋ジイと雪子は俺のいない間に、いろんな意味で“仲良し”してたあ？。」

ルノーの無駄に明るい声が、部屋の中から大音量で響いてくる。


『人生なんて悩むだけ無駄』

8歳の次郎はそう言いたかったのだろうか。

しかしその言葉は決して前向きな言葉には聞こえなかった。


パソコン片手に去っていく小さな後ろ姿を見つめながら、僕はどこか釈然としない次郎の言葉に対するモヤモヤした気持ちを持て余していた。



「秋ジイ、早く！
パーティー、
パーティー、
仲良し
パーティー！！。」