白球を追いかけて
俺はフライを取ったとき、前を見ず勢いよく壁にぶつかっちまったらしい。



その後、気を失った。



「ホント心配したんだからねぇ!」



「聡美は試合が終わってからずっと、泣いてたんだぞ。」


コーチが教えてくれた。




「聡美、ありがとな。」



「!!…別に泣いてなんかないわよ。ただ、あたしのせいで竜也にけがさせたくないだけだもん。」



「ハハハ。」

「アハハハ。」



二人で笑いあった。




よかった。



聡美の笑顔が見れて。
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