白球を追いかけて
しばらくの沈黙の後、聡美の家についた。



「お前、制服どうする?」



聡美の制服は田辺に破られてしまった。



「それは大丈夫。知り合いにもらうから。」



「そうか。」




聡美の部屋は初めてキスしたときと、全く変わってない。



つきあってからは、俺の部屋に来るのがほとんどで、俺の親は俺たちの関係を知っている。



聡美の親は関係を知らない。



「今日、親いないから。」



あの時と同じせりふに、ドキドキした。
< 59 / 115 >

この作品をシェア

pagetop