白球を追いかけて
座ってからもしばらく手をつないでいた。



すごく手が荒れていた。



選手たちが安心してプレーできるように、こいつらも一生懸命なんだな…




なんだか聡美の手が震えてる。


怖かったんだな。



俺のために必死だったんだな。



「聡美、今日はありがとな。って、え?」



隣で聡美は静かに寝息をたてている。



小学校の時よりすげぇ大人っぽくなった。



「かわいいなぁ‥」


「あたしに言ってんの?」
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