白球を追いかけて
大地の過去を初めて知った。
俺はチームメイトに裏切られ、大地は指導者と先輩に裏切られた。
俺は仲間じゃない、ただのチームメイト。
大地は指導者、つまり監督やコーチと、信頼していた先輩。
大地の方がより大きなものに裏切られたが、仲間はいた。
「何だか似たもの同士が集まるんだな。」
大地の一言が心を締め付けた。
大地は言っていた。
裏切られたからこそ分かる、仲間の大切さを。
野球は一人ではできないんだということを。