DEAR・YOU
近いあなた
隣を見ればいつもあなたがいた。
あなたの名前を呼ぶと
日だまりのような笑顔で笑っていた。
ごめんね
わたしはいつもあなたが欲しかった言葉を
言えなかった。
今なら言えるのに
今あなたに伝えたくて
外では蝉が鳴き、蒸し暑い空気が漂う中
わたしは1人教室でひたすら課題を
終わらせるため暑さと奮闘していた。
「あつーいっ!!」
夏休みの中間の出校日で課題を提出
出来なかったわたしは居残りさせられているのだ。
そういえば自己紹介まだでした
わたしは高校2年の高坂ゆき。
甘いものが大好きでいつも食べ過ぎてしまったりする
普通の女子高生で特別痩せていないし、デブでもない。
本当に平凡な女子高生だ。
自己紹介はいいとして
まぢで暑い やばい。
死ぬかもとか思いながらも課題を終わらせて玄関に向かった。
覚えてる?
わたしたちが出会ったのは
この時だよね。
初対面のあなたは最悪な人。
悪魔かと思うほど。
早く家に帰りたくて、わたしは全速力で階段を駆けていた。
下るほど足のスピードは速くなり、
最後の段差が見えたとき、
どんっ!!
それは言葉では表せれないほどの衝撃だった。
「痛っーい!!何なの、ありえないんだけど!」
顔面の痛さをこらえ顔を上げるとそこには、
「?くま、」
そこにはわたしを見下ろす大きい影があった。
「何なのお前?」
冷たい口調で悪魔が口を開いたのであった。