アイ・ラブ・おデブ【完結】
一緒に作業する彰は無口でシャイな人だが、小夜のことを気遣ってくれるのが伝わる

きっとそんなさりげない優しさにルリは牽かれたんだと思った

引っ越し自体はすぐに終わり、土曜日も営業している店舗に挨拶に行った

大きなバイパスに面した店舗は家族連れなどで賑わいを見せていた

事務所には数人がパソコンに向かっており、訪ねた小夜を快く受け入れてくれた

帰りの道は行楽地からの帰宅車に紛れ、予定よりも遅くなってしまった

「本当にありがとうございました
これで月曜日から仕事に行けます」

小夜は遥の店の駐車場に停まった車内でお礼を言った

「いや…ルリも久しぶりに独身を満喫しただろうし…
私の方がお礼を言わなくちゃ
小夜さん…ありがとう
こんな機会でもなけりゃ、いつもよくやってくれるルリの羽根を伸ばせなかったから…」
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