アイ・ラブ・おデブ【完結】
水曜日…もうすぐ定時を迎えようとする頃、隣の席からメモ書きが渡された

「じゃあ!平野ちゃん…
この店に7時からだからね!
待ってるよ~」

そう告げると鼻唄混じりに近藤は出ていった

…ふ~ん…二つも向こうの駅なんだ…
7時からじゃ…ちょっと時間があくんだ…
フランスのガイドブックでも見てようかな…

小夜は荷物をまとめ、会社を後にした

今日はノー残業day…皆が早く終わる日…
すぐに始めない歓迎会など不審な点があるが、夏休みのことで浮かれている小夜は気づくはずもなく、近藤の指定の店へと来た

メモ書きの店は繁華街のビルにあるお洒落な居酒屋だった

店員に案内された個室のドアを開けると…薄暗い部屋に男女3人ずつが向かい合わせに座っている

いつか見た風景だ
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