アイ・ラブ・おデブ【完結】
歴史を感じる石畳の迷路をタクシーは迷うことなく目的地のホテルに送り届けてくれた

ハルに手を引かれ足を踏み入れたのは、入り口の鮮やかな花が出迎えてくれたプティホテルだ

…素敵…乙女心を刺激する可愛いらしさね

小さな狭いロビーには年代を感じる家具が配置され、白い壁と共に落ち着いた雰囲気にまとめられている

フロントにはダンディーな老人が現れ、気さくにハルと笑いあっている

渡されたキーを持って二人で乗ったエレベーターはかなりの年代物で手動で扉を閉めなくてはいけない

「ねえ!ハル…あたしにやらせて!」

こんなエレベーターに乗ったことはなくワクワクしながら扉を閉めた

「きゃ~凄い!途中で止まりそうなのもいいわ!」

小夜は日本を起つ前から…旅行が決まった時からはしゃいでいた
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