アイ・ラブ・おデブ【完結】
忙しそうに動き回るスタッフの邪魔にならぬよう部屋の隅に立って、鏡の前で髪型をセットする遥を見ていた

チョコレート色の柔らかな髪はプロの手仕事で素早く仕上げられていく

…あぁ素敵…後ろ姿だけでも惚れ直しちゃう!
いつか…ハルの隣で白いドレスを着て歩く日がくるのかな…
ハルは線が細いから…濃い色のスーツが似合いそうだなぁ…

約束も交わしていない未来を妄想しているうちに、遥は着替え終わり小夜の前に現れた

……!!きゃ~!大変です!
ここに…王子様がお忍びで居られます!
SPがいなければ世界中のファンが殺到します!
サングラスがないと眩し過ぎて目がやられます~

白いスーツで全身を包み、口を真一文字に結んだ遥はまるで気高い白狼のように人を寄せ付けぬオーラを出していた

近くのスタッフに何か遥が話しかけ、部屋には小夜と二人きりになった
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