アイ・ラブ・おデブ【完結】
小夜に給仕をする女性はやたらとワインを勧めた

始めは勧められるままに飲んでいたが、丁寧に断り出すと環までもが勧める

「じゃあ!もっと飲みやすくてお口に合うものがいいわね!
あれをお持ちして!」

断る小夜の声を無視して新しいボトルを開けさせている

「折角あなたのために開けたんですから…どうぞ!」

もっともらしい言葉を並べグラスに次々と注いでいく

止めに入る遥の声など環は聞こえていない様子で小夜に勧め続ける

新しく開けたワインもボトルの半分以上が小夜の体に流し込まれてしまった

これ以上は危険だと感じた時には、洋上にいるようにふわふわと体が揺れていた

トイレから戻った遥が様子のおかしい小夜を見て慌てて駆け寄った

「さあや!
酔ってしまったんだね…
さあ…帰ろう!
環…お邪魔した…」

遥は小夜の体を横抱きにして立ち上がった
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