アイ・ラブ・おデブ【完結】
「うふふふ~酔ってしまったの?
まあ大変…
ミーシャ!客間にご案内をして頂戴!」

「いっ…いや…ホテルに帰るよ
タクシーに乗ればすぐだから…」

遥は小夜を抱いたまま部屋の出口へと向かう

ミーシャと呼ばれた金髪の女性は遥の前でドアに手をかけ立ち塞がった

「遥!このまま帰ったら…
…分かるわよね?」

女王様の艶やかな声が呼び止めた

「それは…どういう意味だ?」

環の方には振り返らず話す遥の声は、部屋の中の物がすべて凍り付くほどに冷たかった

「そんなの…あなたがよくご存知でしょ?
あの時のことを忘れたとでも言うのかしら?」

小夜を抱く腕が…遥の全身が小刻みに震えていた

「ミーシャ!ご案内をして…」

主人に忠実な使用人ミーシャは二人を用意されていた部屋へと案内した

小夜ははっきりしない意識の中で二人の声を聞いていた

…あの時の…こと?
やっぱり…二人の過去には何かあったの…
…ハル…駄目…
あたしの…傍に…い…て…
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