アイ･ラブ･おデブ【完結】

「さあや…ここの古い貯蔵庫も見せてもらおうか！
夏は冷房も要らないくらいにひんやりしているんだ」

遠く離れた友人に会い、元気を少し取り戻した様子で話しかけてくれた

「うん！見たいな
さっきの社長さんとは古い付き合いなの？」

「あぁ…前に話したの覚えているかな？
空港の待ち合いベンチで親しくなったワイナリーのオーナーの人のこと…
その時からだから…７～８年になるかな？
うちの店もトニーの店もここのワインが中心だよ」

いきいきと語る遥を見ているだけで小夜の気持ちも明るく晴れてくる

作業場や倉庫、畑までも熱心に見て回り、次のワインの出来などを聞いている

満足のいく情報に安心した様子で、大きな木の下に用意されたテーブルでワイナリーの人達と昼食を食べた

心地よい風に美味しい料理、仲の良い人達に囲まれたこの日の食事は久しぶりに小夜は心安らぐ時間となった