アイ・ラブ・おデブ【完結】
「お疲れ様でした~」

マネージャーの声に作っていたモデルの顔を戻す

「えぇ…お疲れ…」

不機嫌な顔を隠さずカメラマンに近づく

「もう少し…ましな身なりをして下さる?
こちらのモチベーションが下がるわ!」

ポカンとしている様子を尻目にスタジオを大きな歩幅で横切り外に出た

…どうしてあんな格好で私の前に出れるのかしら?
顔は作り直せなくても…
…そんなことはまあ…いいわ…
私を待っている美しい人がいる
芸術的な料理を作って待っている…
笑わなくたって、ベッドを共にしなくたって…それは時が経てば変わるわ!
この私と一緒にいれば…私を求めない男なんていないんだから…

マネージャーが車のドアを開け、自宅の高級アパルトマンに着いたことを告げた

ここは集合住宅の物件だがそのうちにパリ郊外の戸建て住宅へ住み替える予定である
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