アイ・ラブ・おデブ【完結】
ベッドに座り、再生しか機能させていないデジカメを手に取った

…今夜は駄目だ
あのはにかんだ笑顔を見たら…
会いたくなって…
ここを飛び出してしまいそうだ

ここにいることが唯一の方法だと言い聞かせて体を横たえた

目を閉じれば愛しい人の顔が浮かぶ…
涙を堪え、胸の前で両手を握りしめている彼女の姿が、胸を苦しくする

…なぜ…彼女の手を離すことになったのか…
どこで間違えてしまったのか

環はどうしたいんだ
レストランを成功させるために脅してまでここに居させるのか?
それとも…別の目的が…
あの時の復讐なのか?
結婚をして…女優として成功をしても…まだあの時の事を許してもらえないのか…

いくら考えた所で環の思惑など分かるはずもなく、同じことを堂々巡りするだけだった
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