アイ・ラブ・おデブ【完結】
そんな風にして常連の日本人のお客様という関係のまま、月日が流れた

遥はフランスにいる間…正確にはあの事件が起こるまでの間、数人の女性と交際をした

異国の女性ならば、初恋のあの子を忘れられると考え、日本語の分からない女性ばかりと付き合っていた

しかし、遥の気持ちはただ一人を求め、すぐに付き合いは終わりを迎える

遥の元を去るときには皆が同じ台詞を残していった

"遥には私よりも相応しい人がいる
これ以上傍にいることはできない"

きっと忘れられない心の中の彼女の事を言っているのだと遥は思っていた

無意識のうちに比べてしまっていたのか…遠く離れた空の下を考えてしまっていたのか…

けれどもある時、遥が思い違いをしている事が分かった
分かった時には、遅かった…
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